最後に手紙を貰ったのいつですか?
2024.02.12
最後に手紙を貰ったのいつですか?
最後に手紙を書いたのいつですか?
スマホが普及した今。手書きの文字で相手を思いながら手紙を書くこと、貰うことは減りました。
そんな現代で、手紙を貰ったらどう思いますか?
もしも大切な家族から手紙を貰ったら、どんな気持ちになれるでしょうか?
手紙だからこそ生まれる嬉しさ
書く人も貰う人も手紙だから感じる特別な嬉しさがあると思います。
この嬉しさを利用者様だけでなく、ご家族やご友人にまで届けられたら。それを身体の機能的維持になるリハビリの役割にできたら。そんな思いから、今回「絵手紙」の企画がスタートしました。
絵手紙って本当に嬉しい?
「絵手紙」を調べると、自分でイチから絵を描くの難しくない?文字を入れる余白を考えながら、絵を描いて、色塗って、文章書いて、完成させる。
さすがに認知症の方にとって、ハードルが高すぎるのでは?難しすぎるものを無理にやったとしても本当に嬉しいのか…
企画の序盤からつまずきました。
分からないなら、見に行こう
本当に喜んで貰えるものか調べるため、絵手紙を取り入れている他社の施設にすぐ見学に行きました。
その施設のある男性利用者の方は「孫に絵手紙を出すのが今の楽しみ。返事が来ると嬉しい。」とお孫さんとのLINEまで見せていただきました。
どの方も意欲的に取り組んでいて、やりがいに繋がっている。これはやる意味ある!と思い、自社でもやってみようと思いました。
「なんで私だけ?」まさかの不満からスタート
たいようでやるときは本人様の自立度に合わせて、下絵を準備。色塗りと文章を数名の利用者様にやってもらいました。
絵手紙を行うために場所を移動しているとき「なんで私だけ?」と不満を漏らす方や、「図工が苦手な私が上手くできるかな」と不安な方もいらっしゃいました。
結果は?
「こんなのもらったら自分も嬉しいし、きっと相手も嬉しいと思う!」参加した全員が楽しんで取り組まれました。
文章を書く際は全員が大切な誰かのことを想い、言葉を綴っていました。完成後は「経験できてよかった」「また機会があればしたい」と、想像以上に喜んでもらえました。
~実際の皆様からの感想~
認知症だからってなんだ!
今回4名の内3名は、認知症の方。認知症に関わらず、送る相手のことを考えながら、前のめりに手を動かしていました。
認知症による意欲低下やできることも限られている中で、完成は難しいかもと思っていましたが、そんなことありませんでした!
私たちは無意識のうちに、「認知症の方の限界を勝手に決めていたのかも」と反省しました。
人との繋がりは嬉しさの連鎖
高齢者の方に限らず、現代の私たちは「自分は自分」、「他人は他人」と人との繋がりが薄くなっている気がします。そんな中で手紙のような繋がりを実感できることは価値があるのかもしれません。
今回の企画で、たいようの利用者様にとって完成する嬉しさや楽しみ、生きがいに繋がる可能性を見出せましたし、ご家族様にも手紙が届く嬉しさを感じていただければ、私達としても嬉しいです。
これからもこの「絵手紙」のような取り組みをたいよう全体でやっていきます。